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顧客はできるだけ少ないコストで多くのサービスを得るため、必ずしも1つの企業が提供するサービスばかり利用するとは限りません。顧客を自社のサービス群に囲い込むための鍵となり、DX化にもつながる顧客ID統合について解説します。
スマートフォンの普及により多くの人が常にインターネットにつながっているようになり、それを利用してさまざまなサービスが提供されています。しかしながら、人気のあるサービスには多くの企業が参入しており、サービスの内容や費用からの差別化が難しい状況です。
顧客ID統合によって複数のサービスを1つのIDで利用できるようになれば、既存ユーザーが利便性から自社のサービスを好んで選んでくれるようになるかもしれません。
オムニチャネルとは、顧客に対して自社の商品を常に購入できる状態にしておくことを指します。顧客ID統合によって1つのサービスからほかのサービスが提供する商品を購入可能にしておくことで、機会損失を減らすことができるでしょう。
顧客ID統合をしておくと、1つのIDに複数のサービスからの情報が集まるようになります。たとえばあるサービスでの配送先住所がわかればその周辺で利用できるほかのサービスに絞って紹介できますし、家族構成や年齢といった情報もマーケティングに重要な情報です。
また、問合せやクレームに関する情報も集約されるようになり、対応が効率化されます。
顧客ID統合によってさまざまなデータが1つのサーバーに集まるようになると、それをAIで分析してDX化につなげられるようになります。
AIは人間が発見できないような傾向を見つけるのが得意であり、あるサービスでの傾向がほかのサービスにとって重要であることもあります。サービスをまたいだ企業全体としての発展に寄与するでしょう。
ユーザーは1つのIDでさまざまなサービスを利用できるようになり、ユーザビリティが向上します。たとえば動画で紹介されている商品をそのまま購入する、カメラで撮影した商品を検索して購入するなど、シームレスな購入フローが構築でき囲い込みにつながるでしょう。
1つのIDで複数のサービスが利用できるということは、そのIDが漏洩したときの被害が大きいことを意味します。
パスワードに加えて多要素認証や生体認証を併用するなど、セキュリティの担保が必要です。
これまでバラバラのIDで運用してきた場合、統合には時間やコストがかかります。
それぞれのサービスに存在するIDのうち、どれを統合すべきか企業側で判断するのは難しく、間違って統合すると個人情報漏洩が発生するかもしれません。。
このため顧客にお願いして統合の手続きをしてもらう必要がありますが、大きなメリットを提示しない限り積極的に統合作業をおこなってくれないでしょう。
この結果、統合によりポイントを進呈するなどのキャンペーンをおこなう必要があり、コストがかかる可能性があります。
先進国各国で少子高齢化が進むなか、顧客の囲い込みは企業にとってますます重要になります。その一助となるのが顧客ID統合であり、結果として得られる情報によりDX化を進めればより顧客離れを防止できるようになるでしょう。
ただし、顧客ID統合にはデメリットもありますので、導入前に慎重な検討が必要です。
アカウントと生産性を守る
Withコロナ時代の
情報セキュリティ必須概念
クラウドサービスの普及やワークスタイルの変化によって、これからの情報セキュリティはシステマチックな運用が求められます。
アカウントのセキュリティを高めながら、運用者と利用者双方の利便性を高めるためには「統合認証基盤(統合認証システム)」の概念を理解しておかなければなりません。